テキストの使い方

テキストは、『理解をした上で暗記のできるテキスト』を選びます。

行政書士に合格するためには、法令知識を体系化することが絶対です。そしてその軸となる教材はテキストです。

たしかに約1年の学習を振り返り、テキストと問題演習に使った時間を比べてみると、問題演習に費やす時間が多くなるかもしれません。私の場合もそうでした。それで『試験対策は過去問中心で』という言われ方をするのかもしれません。
しかし、それはもちろんテキスト学習をおざなりにしていいという意味ではありません。テキストを十分に消化することで初めて、たくさん問題を解くことが意味を持ちます。

このことについて私のつまづきを話します。
私は予備知識として、行政書士試験の「択一式」問題(設問で最も多いです)には、あまり複雑な問題が出題されない、という情報を持っていました。このことは確かにそうなのです。

それで単純にこう考えました。『初めのうちはテキストの理解はざっとでいい。問題演習の都度、テキストに戻って段々と知識を正確にしていけばいいではないか』と。

この方法論は、出題範囲の狭い資格や複雑な論旨を問わない資格なら、まったく当てはまることです。しかし行政書士の試験では、それは通用しないとは言いませんが、通用しにくいです。そして、闇雲な往復学習(テキスト←→問題集)は、時間のロスが大きいと知りました。

不可能な極論を申し上げるなら、適切なテキストの内容を、意味を咀嚼しながら全てそらんじることができるようになれば、行政書士の試験には合格できます。
そうなれるとしたら、過去問を解いていても7割以上は楽々正解できるからです。

本試験(過去問)には、テキストに書かれていないようなこと、超難問も1割位は含まれています。しかしそれらの設問は、予備校の講師にも解けないような問題らしいです。だからはなから相手にする必要はありません。
適切なテキストを十分に理解していれば、残りの9割の設問内で、全体として7割の得点を上げることができるのです。

肝心なことは、誰にも不可能な無理難題、『テキストを100%覚える』ことに、どこまで近づけるかです。その方法論はシンプルで、重要点が絞りこまれた、なるべく情報量の少ないテキストを完璧に覚える努力をすることです。
そして『理解をした上で暗記をする』ことです。

そのような評価をしてよいテキストは、予備校や通信講座にはたくさんあります。残念ながら市販のテキストには、重要点が網羅されかつ情報量の少ないテキストはまずありません。その理由は後のページで解説します。
ここではテキスト選びが非常に大切で、なおかつ選んだそのテキストを、完璧をめざして覚え込むことが大切、とだけ覚えておいてください。

回り道のようでも、テキストで一つ一つの用語の意味や、法令の文脈、またそれぞれの制度の関係性を秩序立てて理解することが大切です。理解があるから設問を読むスピードも早くなりますし、正解も導き出しやすくなります。

基礎の理解が曖昧なまま、問題演習の過程で立ち止まってしまうのが(当然ながらそうなるわけですが)、一番不効率です。

そのことを、市販のテキストと問題集を使い、トライアル期間に実感してみることは、非常に意味のあることだと思います。